中医学基本用語(お)

悪露

出産後 妊婦の胞宮内に残留している血液および粘液質の液体のこと

正常であれば出産後2~3週間後に自然排出される

温法

八法のひとつ

臓腑経絡を温通させることにより 寒邪を除去する治療法

温熱

病因ですなわち温邪をいう

温病学では 邪が軽いものは温とし 重いものを熱という

時間がおいて発病のものを温 急激なものを熱

冬や春に発病するものを温 夏のものを熱 などという

温毒

温熱の毒邪によって起こる急性熱病の総称

冬や春に発症することが多い

温燥

初秋の夏の残余の熱邪を感受し

燥と温熱邪が一体となって人体に侵襲する温燥病証をいう

温邪

各種の温熱病を引き起こす邪気の総称

春温 暑温 湿温 冬温など温熱病を引き起こす病因をいう

悪熱

「悪」とは嫌うという意味

発熱して熱を嫌うということ

外感表証の場合 一般的に発熱悪寒という症状が現れるが

裏に入り化熱または積熱があると

寒気がなく熱を嫌がるという症状があらわれる(温病)

悪阻

妊娠嘔吐 子病 病児 食病 阻病ともいう

妊娠初期において 悪心 嘔吐 めまい 物を食べたがらない食べてもすぐ吐くなどの症状をいう

衝脈の気が旺盛となり 胃の和降作用が失調した結果 上逆している状態

「悪」は嫌う 憎しむという意味

黄胖

顔が腫れて太っており また顔色が黄色いものをいう

生理的に顔が太っている場合は 血色がよく潤っているが

顔色が黄色になるということは病理的なもの 虚胖であり 脾胃虚であり水湿停滞(顔に水湿が上昇する)

瘀血

「瘀」とは流通しないこと

体内の血液が瘀滞して流れないものをいう

経脈外に溢れて組織間に溜まった血液 運行が阻まれ留滞するまたは器官内に鬱滞するなど

概念として

一種の病理産物である 気虚 気滞 血寒 血熱および外傷などすべて血行を悪くして血液を鬱滞させる

症状として

刺痛 固定痛 押さえると嫌がる 夜間の痛みが激しい 

肌表の腫塊 外傷によるものは青紫 押さえると痞塊に触れ固定して動かない

顔色は黒く 肌膚甲錯 チアノーゼ 舌質紫暗 瘀班 瘀点 舌裏静脈怒張 脈細渋沈弱または結代など

悪寒

「悪」とは嫌な感じのこと

「寒」とは寒冷のこと

寒さを感じそれが特に背中が顕著 暖めても寒く感じる自覚症状を訴える

悪心

泛悪のこと 嘔吐の前に感じるむかつき むかつきが現れる

嘔吐

胃の内容物を吐出すること

嘔吐の多くは 外邪の侵襲 飲食不摂生 情志不楊 過度の疲労など脾胃を損傷して胃気上逆となったため

黄苔

舌苔の色が黄色のものをいう

熱邪の程度により黄苔の濃さも変化することから

淡黄苔 深黄苔 焦黄苔に分けられる

 

王宮

山根のこと

黄汗

発汗後 汗が衣服の上に張り付き その乾いた跡が黄色くなる病証をいう

症状として

頭部顔面部四肢の水腫熱感 汗が乾いた跡が黄色くなる 小便不利 脈沈遅

なんらかの原因で 営衛が阻害され湿熱が内盛したり 風水湿熱が相互に蒸騰したりするため