「滞」は留滞、「頤」は下あごの意味、「滞頤」は小児疾患の一種である。これに罹患すると多量の涎がたえず流れ出て、下あごの部分のところに溜るといった症状が現れると同時に、しばしば下あごが赤くなりびらんが生じる
経脈の呼び名の1つで、手太陰肺経と足太陰脾経とを指す。
傷寒六経病証の1つ。症状としては、腹満・嘔吐・食欲不振・下痢・腹痛があり
温めたり押えたりすることを喜ぶ・口は渇かない・舌淡・苔白・脈遅または緩などがみられる。
胎疸ともいう新生児疾患の一種で、皮膚が黄色い・黄赤色尿・高熱・乾燥便などの症状を伴う病証である。
口が非常に渇き、たえず大量に水を飲むという症状である。
「大」は、ここでは量が多いことをいう。発汗量が多いことを指し、津液が外泄していることの現れである。
『黄帝内経』によると、次のような5つの意味がある。①宇宙のこと。②空気のこと。③宗気のこと。④経絡の営衛の気のこと。⑤旺盛な邪気のこと。
体臭ともいい、腋窩部などの、発汗に、特殊な臭気を伴う病証である。
帯下には広義と狭義の2つの意味がある。広義の帯下は、婦人科疾患全般を指す。狭義の帯下は、膣から流出する粘稠性の物質を意味する。
痢疾の古い呼び方。
母胎中で胎児を生育させるのに必要な元気のこと。すなわち気・血・津液などの栄養物質を指す。
後頸部の髪際正中に発生する急性の化膿性疾患であり、病変部の瘡口と口腔が反対側にあって対になるので、この名がある。脳疽のこと。
「大骨」とは、体幹や四肢を支える主要な骨格のこと。
口と鼻から一緒にに出血する病証であり、これが悪化すると、口・鼻・目・耳・前陰部・後陰部からの出血もみられる。
瀉法の刺針手技の一種。方法は針を刺入した後、一方の手で刺針部位の周囲の皮膚をしっかり押えて固定し、もう一方の手で刺柄を持って左右前後に大きく揺り動かし、針孔を大きく開くようにする。このようにすれば体内の邪気を針とともに体外へ排出することができるので、大瀉という。
衝脈を指す。これが太衝脈ともいわれるのは、衝脈が月経の調節・妊娠・胎児を養う、といった重要な役割を担っているためである。
人体の所定の部位に針を刺入した後、針体を皮膚から抜き出してしまわないように、深層から浅層へ徐々に引き上げる操作である。
「積」とは、腹中にあって固定して移動しない腫塊を指し、多くは瘀血を原因として発生する。聚とは、腹中にあってときに集まって固まり、またときに散って消える性質の腫塊を指し、多くは気滞を原因として発生する。
体表部の皮膚の表層部が真菌に感染することによって発生する疾患である。
「太」とは大きい、深いの意味。「息」は呼吸のこと。呼気を主とする深呼吸を指す。
操熱が大腸の津液を消耗するか、または胃陰が不足して大腸に津液が到達できないことによって出現する病証を指す。
咳嗽に大便失禁を伴う証候を指す。
湿熱の邪が大腸を侵犯し、大腸の伝導機能を失調させて出現する病証を指す。
腎気虚に起因する胎動不安のこと。
便秘のこと。
便秘のこと。
脈象の1つ。脈の拍動が一定の回数になると止まる脈である。
奇経八脈の1つ。
人体が風寒の邪を感受し、衛陽が困窮させられ、営陰が鬱滞して出現する病証を指す。
人体が風邪を感受し、衛気が傷害を受けて営衛が不調和となって出現する病証を指す。
傷寒六病証の最初に現れる病証である。
絡脈の中で最大のものを指す。
気血虚に起因する胎漏。腰のだるさ・腹痛・小腹部の張りや下垂感は伴わない。
体内に存在する重く濁った物質のこと。
水穀の精微の気の、濃く濁った部分のこと。
別名を絶汗とも呼ばれる。病状が重篤で、陽気が脱しようとしているとき、すなわち陰陽がまさに離絶しようとしているときにみられる症状である。
疾病の進行過程で正気が大量に消耗し、体外に脱出することによって現れる病証を指す。
精気の重篤な損傷状態を指す。
四肢の末端が懐死し、ついには指(趾)が脱落する疾患であり、下肢に多発する。
眠気を伴う疲労感や不鮮明な意識状態を特徴とする一連の病証である。
胆の疏泄と胃の和降は失調して胆鬱痰擾証が出現する。
咳嗽に、胆汁や青緑色の胃液の嘔吐を伴う証候を指す。
痰とは、本来の意味では、人体の水液代謝障害により形成される粘濁の物質を指す。
脱鬱犯脾により、脾が運化でなくなり、それによって水湿が集まって痰となり、この痰と気が結び付いて引き起こされる病証のことを指す。
呼吸が促迫し、途切れ途切れになる症状を指す。
湿濁が長期にわたって内停することにより生じる痰証を指す。
3か所に分かれ、臍下部を下丹田,心窩部を中丹田、眉間部を上丹田という。
局部の皮膚が突然し、発熱する疾患。
舌質の色が正常な淡紅色よりも薄いものをいう。
脈象の1つ。短脈と長脈とは、相対する脈である。脈来が非常に短く、寸部にいたらなかったり尺部にいたらない脈。